酵素風呂を利用する際に、他人の汗が気になるという方は結構いらっしゃいます。
こちらの悩みに細菌のプロが分かり易く説明したいと思います!
結論から言えば汗は分解されますし、汚くもありません。ですが、その理由が大切ですよね。
掘り下げていきます。
yuki
この記事の監修者
2005年から臨床検査技師として、健診センター、中核病院などに勤務、臨床検査科長や経営推進課の責任者を務めた細菌検査(臨床微生物学)のプロ。 自身がアトピーに子供のころから悩まされていたことから、酵素風呂に興味をもち、現在は酵素風呂風土の経営者の一人。
YUKIのプロフィール
他人の汗は、あまりキレイな物とは感覚的には思えないので、身構えてしまうのは非常にわかります。
まずは、汚いとは何?そして汗とは何?ということを少し分解出来ればと思います。
酵素風呂は汚いの?
まずは、汚いとはどのようなことを意味するのが、定義からお話出来ればと思います。
心理的なイメージで、なんとなく汚いなと思う事が多いかと思いますが。
表現としては
- 泥に汚れて、汚い。
- 物が散乱していて汚い
こんな表現からイメージを漠然と持っているかもしれません。
しかし、公衆衛生の観点から言えば、細菌やウイルスなどの異物が多く含まれることで感染のリスクが高い状態の事を汚いとしています。
では酵素風呂では感染を起こすのでしょうか?
酵素風呂での感染リスク
細菌は生きています。
感染リスクを無くすためには、死滅させるもしくは感染性を失わせる必要があります。
上記のことを臨床微生物学的にいえば、不活化と言います。
ではどのようにすれば、不活化するでしょうか?
アルコールでの消毒などを思い浮かべますよね。これも感染力をおさていますね。
そしていくつか方法はあるのですが、1つとしては高温によって不活化します。
煮沸消毒というのは聞いたことあると思いますが、まさにそれです。
詳しくは以下の方法
- 60℃以上: 多くの細菌はこの温度帯で30分で不活化します。
- 80℃以上: 細菌はこの温度帯で迅速に不活化します。
- 100℃以上: 沸騰温度であり、細菌は死滅し迅速に不活化します。
全ての細菌に当てはまるわけではないのですが、人の身体の常在菌は上記に当てはまります。
では、酵素風呂の温度はいくつでしょうか?
そのままでは入れないので、攪拌といって混ぜているのですが。
酵素風呂の他人の汗が気になる
次に汗です。
汗には細菌は含まれていませんが、汗そのものが気になる方もいらっしゃると思います。
では汗の成分ですが。
水分: 汗の99%は水です。その他残り1%の内訳として。
- アミノ酸:
- 鉄
- 炭酸イオン
- ナトリウム
- カリウム
- 乳酸
- 皮脂
- 脂質
となっています。
酵素風呂は不衛生なの?
そもそも、不衛生では、営業の許可がおりません。
公衆浴場営業許可書という物があります。
こちらの許可を得るためには、公衆浴場法施行条例遵守する必要があります。
衛生に関する以下の4条。
第四条 一般公衆浴場の衛生及び風紀に必要な措置の基準は、別表第一のとおりとする。
(その他の公衆浴場の措置の基準)
こちらの基準をクリアしなくてはなりませんので、ご安心頂ければと思います。
当店での衛星管理
風土では、更にお客様に気持ちよくご利用頂けるために、日々のメンテナンスを欠かしません。
お客様の入浴が終わった後、汗によって酵素が失活することがあるため、肌が触れた部分を取り除きます。
その後、少なくなったヒノキパウダーと酵素の追加をします。
一艘あたり3個、朝、昼、晩で追加しています!
酵素が発酵するように、混ぜ込みます。
発酵前は白っぽい色をしていますが、発酵すると色が濃くなってきます。
良く馴染ませたあとに、水分を追加します。
酵素風呂は湿度と温度が命です。水分の量も正確に測り足してきます。
その後満遍なく攪拌します。
朝、昼、は同じ攪拌方法ですが夜の攪拌は深めに攪拌して翌日ベストな状態になるよう仕上げます。
また攪拌したのち、整えます!
ヒノキパウダーを慣らします、真ん中に温度を管理するための温度計を差し込んでおきます。
酵素風呂の発酵温度調整は温度、湿度管理が重要なのでスタッフが常に気をつけて管理しております。
完成!
皆様が快適に利用できるように、準備して日々お待ちしております。